【依存症患者の温床?】危険ドラッグ密売組織を摘発

警視庁と厚生労働省地方厚生局麻薬取締部(通称:マトリ)は、2月4日インターネットを通じて販売した疑いで千葉県流山市に住む神田淳一容疑者(38)を逮捕した。

神田淳一容疑者は、、昨年11月、千葉県松戸市の郵便局から、麻薬や危険ドラッグの成分を含む植物片や液体を大阪市の郵便局に発送し、客に代金引換で1万8000円で販売した疑いが持たれている。

1月24日に警視庁と厚生労働省地方厚生局麻薬取締部(通称:マトリ)が、東京・練馬区のアパートで末端に価格36億円相当の危険ドラッグが見つかり、米谷勝己容疑者(35)ら6人を逮捕した事件の関連先と見られる。

逮捕された神田淳一容疑者は、インターネット上に開設した「アロママーケット」というサイトで、危険ドラッグを「バスソルト」や「アロマオイル」として密売。2017年9月以降だけで3500万円ほどを売り上げたとみられている。

販売していた商品からは、麻薬指定された成分も見つかっているという。

神田淳一容疑者は、ドラッグの発送を担当。客が代金引換で支払った現金の受け取り先も容疑者本人の口座になっていことから、警視庁などは売り上げた金の管理も取り仕切っていたとみて、捜査をしている。

調べに対し神田淳一容疑者は「アクセサリーの塗料を郵送していた」と、容疑を否認しているという。

神田容疑者が運営していた「アロママーケット」で販売されていた複数の製品からは、「α-PHPP」や「4F-α-PVP」といった指定薬物が検出されていた。

▲東京都福祉保健局より
▲健康医療部薬務課麻薬毒劇物グループより

 

検出された指定薬物について、違法薬物事情に詳しいジャーナリストの竹村明氏に話を聞いた。

「『α-PHPP』や『4F-α-PVP』は、かつて危険ドラッグが国内に蔓延し社会問題化した際の火付け役となった『α-PVP』の亜種といっていいでしょう。『α-PVP』の構造式を若干いじっただけの化合物で、極めて覚醒剤に近い作用があると考えられます。

路面店などで手軽に危険ドラッグが入手できた時期にα-PVPを入手、それを乱用することよって薬物依存が起き、未だに危険ドラッグを求める人たちがいるのです。

『アロママーケット』の商品価格を見ると、1パッケージ8000円~9000円と、以前の1.5倍から2倍近い金額になっています。それでも売れていたということ考えても、国内に危険ドラッグの薬物依存者が多数いることが考えられます」

「バスソルト」「アロマオイル」などの名称を使って密売される危険ドラッグは、実態は覚醒剤や大麻と同等、あるいはそれ以上の作用を持つものも少なくない。これらを乱用することによって肉体や精神への障害、さらには死亡事故も複数報告されている劇薬だ。また薬物依存に陥る可能性もあるのだから、徹底した取り締まりだけでなく依存症対策への取り組みも求められる。

(文◎四菱 紘淳)