【誰でもストーカー可能?】スマホ遠隔操作アプリで監視されていた!

今月29日、熊本県警は、携帯電話を遠隔操作してメール閲覧などが出来るアプリを女性のスマートフォンに無断でインストールしたとして、福岡県大牟田市新地町の会社員・大菅義明容疑者(33)を不正指令電磁的記録供用容疑で逮捕した。

警察によると、大菅容疑者は今年9月8日と19~20日の2回、大牟田市内のホテルなどで、当時交際していた熊本県在住の女性(20代)のスマホに遠隔操作ができるアプリ2種類を無断でインストールした疑いがもたれている。大菅容疑者と被害女性の恋人関係は9月末ごろに終わったが、その後も大菅容疑者から女性のもとに「○○にいるだろ」などと居場所や行動について知っているような電話があったという。10月上旬に被害女性の友人にも同様の電話があったことから、この友人が警察に通報。だが、大菅容疑者は「承諾を得ていた」と一部否認しているという。

遠隔操作アプリの無断インストールをめぐる事件では、2015年にも妻のスマホに同様の行為を行った奈良県の会社員の男(35)が不正指令電磁的記録供用容疑で逮捕されている。奈良県警によると、無断でインストールされたアプリとは、GPS(全地球測位システム)を使って所在地を把握したり、通話やメール記録の閲覧・録音が出来るものであったという。見覚えのないアプリがインストールされていることに妻が気付き、「夫の仕業ではないか」と県警に相談。事件が発覚したという。

また、同年には、インターネットで知り合った女子高生のスマホに対し、同じく無断で同様の操作をしたとして、岡山県に住む男性が同じ容疑で逮捕されている。このケースでは、容疑者の男性宅にあるパソコンから女子高生のスマホを動かし、撮影や録音ができる状態になっていたという。

一度インストールされると、対象人物の行動やスマホの内容が流出してしまう「遠隔操作アプリ」だが、これは本来、スマホの盗難・紛失対策用に開発されたものだ。スマホの現在位置を調べることや、見られたくないメモリーを消す機能が備わっていることで知られていた。しかし、一部のアプリには無音で写真・動画を撮影できたり、メールや通話履歴の閲覧が出来たりするものも存在するため、以前から、盗撮やストーカー行為などに悪用される可能性が指摘されてきたのも事実である。

実際、一部の遠隔操作アプリには「LINEを覗く」「Facebookを覗く」「パスコードを暴く」など、盗難・紛失対策とは到底考えられないどころか、ストーカー目的と考えられる機能が付随しているものまで存在する。

かつて、交際相手の男性に無断で遠隔操作アプリのインストールをされた経験のある女性(32歳・会社員)が、当時の体験を明かしてくれた。

「最初、彼氏と会話をしている時に『あれ? その話したっけ?』と疑問に思うことから始まりました。話した覚えのないことを知っていたのですが…。でも、気のせいだと思っていました。後からわかったのですが、私のスマホには、その遠隔操作アプリは表示されない設定になっていたんです。まさか彼氏がそんなことをする人だとは思ってもいなかったので、とてもショックでした。それ以来、女友達であっても自分のスマホはいじらせないようにしています」

彼女のように、アプリをインストールされたことにすら気付かない場合も多い。というのも、アプリをアイコン一覧から消して見えないようにする機能も存在するからだ。

アプリ以外にも、これらの仕組みを利用した「遠隔操作ウィルス」なるものも存在する時代。つまり、知らない間に会話を録音されたり、シャッター音もなく写真を撮られたりと、本人に全く気付かれることなく日常生活を覗かれてしまうことが可能なのである。

恋人や結婚相手とはいえ、自分以外の人間ににスマホを使わせることは、絶対に控えた方がいいだろう。

(文◎朝比奈ゆう)