【フランス発】性的虐待をなくす「法定強姦」は15歳が妥当?

「法定強姦」という言葉をご存じだろうか?

 これは、ある年齢以下の子供に対して性的な行為をした場合、同意の有無を問わず強制的な行為とみなされて、法律で罰せられるというものだ。例えば日本においては、刑法177条によって、13歳未満の児童との性的行為が一律に禁止されている。

 こうした法定強姦は多くの国で採用されているものの、人権的な問題、性的同意年齢についての意見の違いなどから度々議論の対象となっている。そして現在、フランスがこの法廷強姦の問題について揺れているという。

 CNNが今月5日に報道したところによると、フランスのマルレーヌ・シアパ男女平等担当副大臣は、法定強姦の年齢を15歳にすることを政府が決定。21日に新たな法案を閣僚評議会に提出する見通しとなっていることを発表した。

 この決定のきっかけとなった裏には、実は2件の少女への性的虐待事件がある。これらの事件では、ともに11歳の少女たちが性的な虐待を受けたものの、2件とも強姦罪を適用されず、一方は無罪、もう一方は性的虐待による有罪という判決を受けた。これは、フランスの現行の法では、15歳以下の子供と性的な交渉を行った場合、検察がその性的行為が強制されたものであると証明しない限りは強姦罪が適用されないためである。この判決を受けてフランス国内で暴動が起きるなど、国民の多くの怒りを買うこととなった。そのため、政権は多くの専門家との協議の末に、15歳以下との性交渉は一律で罰するという今回の法律の制定に踏み切ったとみられる。

 シアパ副大臣は昨年10月のCNNのインタビューの際に、「こうした強姦を許容するような文化の改善に取り組みたい」と語っており、「我々は性交を禁止し、常に強姦とみなされる少年少女の年齢に関する法律を修正したい」とも発言していた。マクロン仏大統領も、この法律の制定を支持しているという。

 このフランスの法定強姦の制定について、ネット上の外国人たちの間では、「15でもまだ年齢が低すぎる」「大人のような行動をしたいと思っている15歳はまだ子供だろう」と、15歳でもまだ法的に性的行為を認めるべきではないという声が上がっている。一方で、「なぜもっと前にやっておかなかったんだ」と、法律の制定が遅すぎるという声が圧倒的に多いほか、中には「それは大きな進歩だ」「フランスの政権には道徳と勇気がある」と制定したことに対する賛美の声も見られる。少年少女への性的虐待がより一層嫌悪され、規制されるようになった世界的な潮流の中で、こうした法律をフランスが制定したことに関しては皆受け入れているようである。しかし、その設定した年齢や、今までしていなかったことに関して違和感を砕く人が多いようだ。

 ここまで記したように、こうした法定強姦は多くの国が採用している制度である。しかし、155分に1人は15歳以下の子供たちが強姦されているといわれるインドなど、こうした制度が有名無実化されている国はまだ多いのも事実だ。

 性的虐待が根絶された社会を目指すべき国は、まだまだ多く存在しているのが現実のようだ。

(文◎コリス東条)