「妻は殴るもの」ウガンダ国会議員の〝暴言〟が国際問題に発展か?

 日本では現在、森友学園への国有地売却をめぐる決裁文書改ざん問題で政界が揺れているが、こうした政治の舞台において問題となることが多いのが「失言」である。今まで、この失言により職を辞したり謝罪に追い込まれた政治家は枚挙に暇がない。そして今回、東アフリカのウガンダで失言をめぐる問題が起こり、世間の注目を集めている。

 BBCが今月12日に伝えたニュースによると、ウガンダの国会議員がテレビ番組で「男女差別を促す」ような失言を行い、大きな批判を浴びているという。渦中の人となったのは、オネスマス・ツイナマシコという国会議員。彼は現地のテレビ番組『NTV』に出演した際、「男として、妻をしつける必要がある。妻を本当に合理的な女にしたければ、妻に触れ、組み合い、いくらかは殴る必要があるだろう」と述べた。

 この言葉はすぐにSNSで拡散され、炎上する事態に発展。テレビ番組の映像がネット上に拡散すると、人々はそれに対する批判を行った。さらには『#OnesmusTwinamasikoMustResign(オネスマス・ツイナマシコは絶対に辞職するべきだ)』というハッシュタグをつけてツイートするのがSNS上で流行し、現地の女性権利団体がツイナマシコは治療を受けるべきだと声明を発表するなど、大きな社会問題となっているのだ。

 これを受け、ツイナマシコ議員はBBCでのインタビューで、自分の結婚生活を例に出して釈明した。

「私は怪我を負ったり、死ぬほどの暴力を指して言ったのではない。しかし、平手打ちなどはいいと思う。それは私を落ち着かせ、一度落ち着いて物事を整理させてくれるからだ」

「私も妻に叩かれたことがあったが、それは我々の違いを整理させてくれるものであったから全く問題なかった。同じように私も一度彼女を叩いたが、彼女は不満を述べることはなかったよ」

 ツイナマシコ議員はこのように述べたが、これにより事態が鎮静化した兆候は見られていない。

 現地のNGOである家庭内暴力防止センターのメンバーであるダイアナ・カゲレはこの件について、「ツイナマシコはDVの経験をしたことのあるすべての女性に謝るべきだ。国会議員が暴力を是認したことは衝撃で犯罪的だ」「暴力的な解決策は何もないと信じている、時間や対話など、友好的な解決策を見つけるなど、他にいくらでも解決策があるはずだ」と述べ、夫婦でカウンセリングを受けるべきではないかという見解を発表している。

 こうした男女差別にまつわる問題は、やはり各国において意識が違うということは皆の常識の範囲ではあるだろう。しかし、このような〝暴言〟が、しかもテレビ番組という公の場で行われてしまうとは…。やはり、こうした社会の成熟度に関していえば、先進国と後進国の間では大きな開きが未だに存在するのは確かなようだ。

(文◎コリス東条)