【懲戒処分】暴力団組員と交際した女性巡査はどこまで漏らしたのか?

よく刑事ドラマなどで、「詳しい情報はお知らせできない」と情報を求める市民に対し刑事がさえぎるシーンなどが見られるが、そんな一般に漏れてはいけない捜査情報を交際相手、しかも現役の暴力団組員に漏らしていた女性警察官の不祥事が明らかになり、盛んに報道されている。

暴力団組員に捜査情報を漏洩していたのは、東京・新宿署の留置管理課に勤務する女性巡査(23)。警視庁は今月19日、地方公務員法(守秘義務)違反容疑でこの女性巡査を書類送検し、停職6カ月の懲戒処分とした。この巡査は同日、依願退職したという。

警視庁の土屋暁胤警務部参事官は「警察への信頼を失墜させる行為で厳しく処分した。人事管理、業務管理を徹底し、再発防止に努める」とコメントした。

昨年11月下旬から今年1月下旬にかけて、捜査対象者であった30代のこの暴力団組員と交際していた女性巡査。警視庁の発表によると、昨年12月中旬に携帯電話で、この組員に「自身が関係している事件があるか」などと問われた女性巡査は、路上で起きた暴力団関係者同士の傷害事件の捜査書類を確認。その捜査の進行状況などを報告していたという。

女性巡査は容疑を認め、「交際が発覚したら、警察官を続けられなくなる。捜査状況を教えれば黙っていれくれると思った」と供述した。

昨年7月から、女性巡査は新宿署の組織犯罪対策課に勤務しており、そこで傷害事件で逮捕された暴力団組員と取り調べなどの立ち会いを通じ、親しくなっていた。同組員が保釈された後も、メールのやり取りは続き、さらに一緒に旅行に行ったりするなど、その関係は継続していたようだ。

しかし、この親密な交際も長くは続かなかった。今年1月頃、組員からの金銭の無心が相次ぎ、女性巡査は交際を解消。しかし、翌2月頃から、女性巡査と暴力団組員との交際の噂が広まっていたという。この噂が警察上層部に届き、警視庁が本人から事情を聴くなどした結果、情報漏洩が発覚した。

本誌解説員でジャーナリストの竹村明氏は、警察官は常に狙われている」と語る。

「今回も交際を解消された暴力団組員側からの情報でしょう。一般的に、新宿署で組織犯罪対策課から留置管理課への異動というのは〝エリートコース〟です。新宿署は、都内に102ある警視庁の警察署の中でも署長には警視正を置くという、所轄の中でもトップクラスの警察署に当たります。そんな警察署の女性巡査なら、暴力団組員であれば、利用しようと思うのは当たり前のことです。利用するために多少の犠牲を払うのも当然で、この女性巡査の脇が甘いといったらそれまでですが、そのあたりの自覚が足りないのは間違いありません」

警視庁は「情報の漏洩は当該の一件だけ」と発表しているが、重大な捜査情報が漏れていた可能性もゼロではない。ベッド上で語られたすべてが明らかになるだろうか? 認識の甘い若手警察官への教育の徹底を図ってもらいたいものである。

(文◎RNO編集部)