「出し子」は16歳と19歳…少女2人が詐欺の片棒を担いで逮捕

今月23日、兵庫県神戸市須磨区で、未成年の女性2人が詐欺未遂の疑いで兵庫県警垂水署に逮捕された。彼女たちはともに岡山県在住の女性で、年齢は16歳と19歳。ともに無職だった。

2人は23日の正午頃、警察官を名乗る氏名不詳者からの電話で、「通帳が偽造されているので、新しいキャッシュカードと交換するから、これから訪ねる職員に渡してほしい」と告げられていた73歳の女性宅に出向き、キャッシュカードなどを騙しとろうとした疑いが持たれている。

2人の女性は、この容疑を認めている。

同署によると、この23日には、警察官を装った詐欺の電話が神戸市垂水区、須磨区内でおよそ20件あったという。このことから、同署は近くに「受け子」がいると判断。その警戒に当たっていたところ、垂水区内の公園にスーツ姿の女性2人がいるのを発見。職務質問をしたところ、詐欺事件に関わっていることを認めたために逮捕したという。

振り込め詐欺では常に、電話をする「掛け子」、今回のように逮捕された「受け子」、そのほかに振り込ませた口座から現金を引き出す「出し子」、そしてそれらをまとめる人間など、グループの中で役割をふられた専門の人間が存在する。今回の事件のように、垂水署が近くに「受け子」がいるとすぐに判断して逮捕できたのは、電話を受けてから被害者に考える隙、相談する時間を与えないために、すでに被害者宅の近くに「受け子」を待機させていると、今までの犯罪事例からその手口を熟知していたからであった。

しかし、今回の事件で驚かされたのは、16歳、19歳という未成年の女性を受け子に使っていたことだろう。未成年女子に犯罪の片棒を担がせることについて、詐欺事件について詳しい本誌解説員でジャーナリストの竹村明氏は、次のように語る。

「これまでにも、女性を受け子として使った詐欺事件は数多くありました。しかし、これらの事件と較べても、今回の事件はあまりにも無計画で杜撰な犯行だと言えるでしょう。都会の街中に紛れ込んで受け子として待機させるのならば分かりますが、住宅地の公園で、しかもスーツ姿で若い女性が立っていれば、嫌でも目立つでしょう。容疑者らはアルバイト感覚と、簡単に考えたのでしょう。過去にもアルバイト感覚で中学生など未成年者を使った案件もありましたが、このように男女を問わず、若い未成年者を使った犯罪は後を絶たないというのが現況です」

しかし、未成年者であれば、成年が犯した犯罪に較べて、刑期が短い。今回逮捕された16歳と19歳の少女たちが、今後犯罪と縁が切れるよう更生し、立ち直って欲しいものである。

(文◎RNO編集部)