【アメリカ発】銃乱射などの襲撃者に対応すべく与えられた武器が…

今年の2月14日にフロリダ州の高校で発生して世界に衝撃を与えた、生徒17人が死亡した銃乱射事件は、読者諸氏も記憶に新しいことだろう。アメリカでは1999年4月20日にコロラド州の高校で発生した「コロンバイン高校銃乱射事件(12人の生徒と教師1人が死亡)」など、こうした銃乱射事件が度々起こっており、24日には銃規制を求める100万人単位のデモが各地で行われるなど、銃廃絶の銃社会における大きな問題となっている。

そんな中、同国北東部に位置するペンシルベニア州で、こうした銃乱射を防ぐ目的で講じられた〝とある対策〟が、注目を集めているという。

BBCが24日に伝えたところによれば、ペンシルベニア州のブルー・マウンテン・スクールでは、教室内に〝ある物〟を、襲撃者に対する防衛策として配置したという。ある物とは、なんと川から採取した石。これは3月15日のペンシルベニア州教育委員会の中で学校の責任者であるデビッド・ヘルゼルが同州の議員に対して語ったもので、避難に失敗した際の最後の手段として、こうした石での防御を想定しているという。

「すべての教室に5ガロン(およそ18リットル)のバケツの中に入った川の石を置いてある。武装した侵入者が教室に入ろうとした時、彼らは石を投げられることになるだろう。中には、かなり速く石を詰めることができる武器を持っている人間もいる」

このように、ヘイゼルはその効果について自信を持っていることを窺わせた。とはいえ、これはあくまでも最後の手段であり、避難計画も同時に計画しているという。また、ヘルゼルはこうした防衛策を講じていることを公表することで、襲撃への抑止力になると語っている。

ネット上に映像が公開され、ローカルニュースに取り上げられるなど話題を呼んだこの独特の防衛策は、22日に実際にされたという。

この件について、ネット上の外国人たちは「信じられないほどに馬鹿げている」「トランプが政権を握って以降、アメリカが退化している何よりの証拠だ」「石対機関銃! フェアな戦いにも程がある!」と、石で銃に立ち向かうことに対する無謀さを批判する声が圧倒的に多い。もちろん、「スリングショット(Y字型のパチンコ銃)を使うなら一定の効果はあるだろう」「明らかに武器があるということは抑止力になりうる」「こうした奇妙に見えるものであっても、何かを試すということはいいことだ」と、学校の防衛策に対してある程度の評価を与える声もわずかながら存在している。しかし、ほとんどの人々にとって、ブルー・マウンテン・スクールのとった防衛策が、疑問を持つものであったということだろう。

犯人視点で考えれば、もしかすると石で反撃してくるかもしれない場所よりも、完全に無防備な場所の方が襲撃しやすいというのは確かだろう。しかし一方で、襲撃された側の視点に立って考えた時、こうした石で銃を持った相手に対峙できるか、と考えると背筋が凍る思いになるのも確かだ。

いずれにせよ、こうした〝最後の手段〟を使うような事態が、この学校に訪れないよう祈るばかりである。

(文◎コリス東条)