元交際女性を「逃げたら殺す」と脅した監禁犯を〝放置〟した警察の罪

「逃げたら殺す、いなくなったら何をするかわらかない」

そんな物騒な言葉で元交際相手を脅し、3月27日から29日にかけて自宅に監禁していたとして、警視庁綾瀬署は愛知県名古屋市花塚町の無職・浅野真一容疑者(34)を監禁容疑で今月29日に現行犯逮捕した。27日の深夜、都内に暮らす被害女性は元の交際相手である浅野真一容疑者のもとに荷物を取りに行ったところ、先のような言葉で脅され、復縁するように強要。29日の昼頃まで監禁されたという。

警視庁の発表によると、もともと都内に暮らしていた浅野真一容疑者は、被害者の女性と交際中に名古屋市に転居していた。

被害者女性は、監禁されている最中の28日午後6時頃、無料通信アプリLINE(ライン)を使って浅野真一容疑者がトイレに入っている隙に、知人男性宛に「助けて。最後のメールになるかもしれない」とメッセージを発信。それを受けた男性が警察に通報したことから事件は発覚していた。その後、警視庁綾瀬署員が29日の昼頃に容疑者宅を訪れ、被害者の安全を確認し、逮捕したものとみられている。

浅野真一容疑者は容疑について、「そのようなことはしていない」と否認している。

被害者女性の怪我なども発表されていないことから、一件落着だったかに見えるこの事件。しかし、本誌解説員でジャーナリストの竹村明氏には、〝腑に落ちない〟点があるという。

「被害者の知人男性を通じて通報を受けてのからの、警察の初動捜査が遅すぎると感じました。普通、このような事件では、警視庁が通報を受けたら管轄の警察にまず連絡を入れて、被害者の無事、または事件性があるのかどうかの確認をしなくてはいけません。日本では広域捜査というのがあります。警察組織は都道府県を境に分けていることから、犯罪に的確に対応するためには、各都道府県警察が相互に緊密に連携して捜査を行うことが重要です。このような捜査体制が敷かれる前は、管轄を超えれば大丈夫だという犯罪が多く見られたのです。今では警察法第59条(協力の義務)、 第60条(援助の要求)で問題なく行われているはずなのですが。今回に限って言えば、それが行われていたのかどうか、疑問が残ります」

知人男性からの通報が遅れたのかどうかなどは明らかになってはいない。しかし、28日に通報を受けてから容疑者を逮捕する29日まで、1日の空白があったことは間違いない。無事だったから良かったものの、「何か起こっていたら…」と思わずにはいられない事件である。

(文◎RNO編集部)