【振り込め詐欺】群馬から出稼ぎの〝出し子〟2人が逮捕されたが…

相も変わらず、振り込め詐欺の摘発が各地で行われている。

3月31日、金融庁の職員を装って、東京・足立区に住む男性(78)からキャッシュカードを騙し取ったとして、男女2人が逮捕された。

逮捕されたのは、群馬県高崎市に住む土木作業員の少年(19)と、その交際相手で無職の関根安奈容疑者(23)である。2人は3月19日に、仲間とともに金融庁の職員を装って「あなたの保険証が他人に利用されていて銀行のカードも悪用される恐れがある」と足立区の男性に電話をかけ、キャッシュカード2枚を騙し取っていたという。

調べに対し2人は容疑を認めており、「ほかに少なくとも十数件、500万円くらい騙し取った」と供述しているという。これを受けて、警視庁は余罪についても厳しく追及していく方針だ。

群馬県高崎市に暮らす少年と関根安奈容疑者は、今年の2月20日前後から毎日のように東京都内へ通い、詐欺に加担していたという。この2人が担っていた振り込め詐欺での役割は、いわゆる「出し子」。騙し取ったカードを使って現金を引き出し、それを指示役に手渡すのが仕事であった。

「彼らも広義では〝被害者〟と言えるかもしれない」と述べるのは、本誌解説員で詐欺事情に詳しいジャーナリストの竹村明氏である。

「振り込め詐欺は、警察庁を中心に厳しい取り締まりが続けられており、無人のATMの前で警察官が常駐している地域もかなり見掛けられます。リーダーとなる人物が中心となって繰り広げられる振り込め詐欺は、電話を掛ける『掛け子』、お金を引き出す『出し子』、受け取りに行く『受け子』など、役割が分担されたチーム単位で構成されています。もっとも大事なのは、金のもとになる名簿であり、『出し子』、『受け子』などは捨て駒なのです。要は、使い捨ての逮捕要員なのを自覚しなくてはいけません。防犯カメラが町中のどこにでも設置されている現在、『絶対に捕まらないから』といった甘い言葉と大金で誘われても、それを断る勇気が必要です」

様々な対策が講じられているものの、依然として被害がなくなることのない振り込め詐欺。今回のように逮捕されるのは〝末端〟ばかりなのだから、それも当然なのかもしれない。

(文◎RNO編集部)