大阪のアウトロー・半グレ集団が「準暴力団認定」された裏事情を探る

準暴力団認定グループは10団体に

大阪府警は14日、府内で活動する複数の不良グループを「準暴力団」と認定し、昨年末から取り締まりの対象としていたことが判明した。

これまでに準暴力団と認定されていたのは、「関東連合」「怒羅権(ドラゴン)」など〝半グレ〟とも呼称されるグループで、平成26年末までに公表されている時点で8団体だったが、今回新たに取材したところ、大阪府警が認定したのは2団体だったため、これで10集団となる。今回、新たに準暴力団と認定された団体は、大阪の格闘技団体の流れを汲んでいるようだ。

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元々、大阪では暴力団排除条例が施行された後、指定暴力団六代目山口組が分裂する騒ぎなどが起こったこともあり、ヤクザたちは動きが取りにくくなっていた。そのため、暴力団はこれらの半グレ集団を使い、ミカジメ料の徴収、事務所付近の繁華街を練り歩く地回りなどを行わせていた背景がある。

今回、大阪の不良グループが準暴力団と指定された背景を、暴力団事情に詳しいライターの花田庚彦氏が明かす。

「本来であれば、元の格闘技団体が準暴力団と指定されてもおかしくはありませんでした。しかし、この団体がその流れを察知したのか、指定を逃れる意味で2つに分派をしたようです。ですが、それも無意味となりました」

準暴力団は2013年3月、警察庁は暴力団対策法に基づく指定や認定としてではなく、新たに暴力団に準じる治安を脅かす新たな反社会的勢力と位置付けられていた。また、準暴力団の定義とは、次のようになっている。

「暴走族のOBなどを中心とし、暴力的な不法行為を繰り返す反社会的集団で、暴力団にみられるような明確な上下関係を持った組織ではなく、人的、資金的な面で暴力団などの犯罪組織と密接な関係を持っている」

さらに、決まった事務所を持たずに、構成員などの人数もはっきりしないのも特徴だ。また、オレオレ詐欺などの特殊詐欺の被害報告が日本各地であがっているが、それらの多くの事件で主導的な役割を果たしてきたことでも知られている。

だが、当サイトでもお伝えした通り、暴力団組員は14年連続の減少傾向にあると警視庁が発表したばかりである。なぜこの時期に、準暴力団と認定する必要があるのだろうか。

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大阪・ミナミの勢力図が変貌

前出の花田氏は、「六代目山口組と神戸山口組の関係も大きいのでは」と語る。

「今年の2月、大阪のミナミを拠点とする神戸山口組の三次組織が絶縁処分を受けましたが、その組織は勢力を保ったまま、六代目山口組の幹部組織に移りました。この移籍でミナミの勢力図が大きく変わり、これまで大阪における『神戸山口組優位』の図式が崩れると言われています。その組織の手足となっていたのが。今回準暴力団に指定されていた集団です。警察庁に認定されるだけの動力、戦闘力を保持しており、他の暴力団も無視はできない存在でした」

大阪・ミナミを中心にして、暴力団の力を背景に勢力を拡大していた半グレ集団だが、今回準暴力団と認定されていたことによって、その勢いは一旦収まるものと考えられる。また、これら準暴力団の構成員は、大阪府内だけではなく、他府県にも及んでいると思われている。だが今回、認定を受けたことによって、全国の都道府県警と情報共有できるために、犯罪の抑止力にもなるはずだ。

ミナミの街が安心して飲み歩ける繁華街となるのか、今後の動向が注目されている。

(文◎RNO編集部)