「レンタル彼女」を謳い性風俗店に女性を派遣していた企業が摘発

今月9日、大阪府警は女性に性風俗店の仕事を紹介したとして、職業紹介会社「レック・インターナショナル」(大阪市北区、以下レック社)の代表・草開幸一郎容疑者(36)ら4人を職業安定法違反(有害業務の紹介)の疑いで逮捕した。

捜査関係者によると、求人サイトを運営するレック社とそのグループ会社は、「レンタル彼女」「性的サービスなし」などとうたって、キャバクラやデート接客業などの求人募集を行っていたという。しかし、そのサイトを閲覧し応募してきた女性に対して「他にもっと高給な仕事がある」などと持ち掛け、実際にはファッションヘルスやソープランドなどの性風俗店の仕事を紹介した疑いがあるそうだ。

大阪府警は、今回の性風俗店が職業安定法で定められた「有害業務」にあたると判断。昨年11月にレック社らを家宅捜索したところ、性風俗店側から手数料などを受け取ったとみられる記録が残っていたという。それらのことから、大阪府警は、求人サイトを〝隠れみの〟にし、レック社が違法な職業紹介を続けていたとして実態解明を進めるとしている。また、複数の女性が大阪府警の捜査に対して「思っていた内容と違う仕事だった」と説明しているといい、女性が意に反する形で就労を強いられるケースが横行していた恐れがあるとみて警戒を強めている。

数年前より耳にする機会が多くなった〝レンタル彼女〟。これは男性のもとへ交際相手を〝演じる〟女性を派遣するサービスで、飲食店などのデート代はもちろん、「基本料金+指名料」を男性が払うことで、女性とデートを楽しめる、いわば〝大人の恋愛ごっこ〟と、一部の男性に人気となっていた。女性にしてみれば、性的サービスはなく、キャバクラのように出勤が決められているわけでもない。それでいて高額報酬を受け取れるという点から、女子大生やOL、主婦の間で徐々に人気を高めているサービスでもあるのだ。

複数の女性が「思っていた内容と違う仕事だった」と話していることから、女性たちを騙して斡旋していた可能性は高い。今回は、そんな〝楽をして稼ぎたい〟女性たちの心理を巧みに利用した事件であると言えるだろう。

かつて、性風俗店への女性の斡旋業を行っていたというS氏(38)に実情を聞いた。

「今回のケースは、最近人気の〝レンタル彼女〟をキーワードにしていますが、『性的サービスなし』『高額報酬』という謳い文句を入口に、最終的に性風俗店に斡旋するという手口自体は、性風俗業界の昔からの常套手段です。女性たちは、『性的サービスなし』を希望してはいるものの、それらの謳い文句に反応する時点で、潜在的に性風俗店へ斡旋しやすい女性なのです。あとは、言葉巧みに勧誘するだけです。悪質な斡旋業者になると、高額な紹介手数料目当てで、女性を騙してでも風俗店へ送り込むのです」

「楽をして稼ぎたい」が、「性的サービスはしたくない」というのが女性たちの本音である。その矛盾とも言える欲望を抱える女性たちと、それを狙う斡旋業者。女にとって、〝金〟と〝性〟を天秤にかけたら最後、斡旋業者たちは、その天秤を容易く傾けるのである。

(文◎朝比奈ゆう)