名門校野球部〝部員へのセクハラ〟監督「口頭注意」処分は軽すぎる?

今月3日に報道された、あるニュースが注目を集めている。なんと、千葉県木更津市にある私立・暁星国際高校野球部の男性監督N氏が、寮で共同生活をする男子部員の布団に入るなどの行為を繰り返していたというのだ。

同校の複数の部員からは、N監督による被害を訴える声がたびたびあがっていたことから、一部の保護者らが今年11月、千葉県警木更津署へ相談。同署が事実関係を確認しているという。

各社の報道によると、N監督は男子部員らが入浴中、「体を洗う」と言って身体を触ってきたり、午後11時の消灯後に「3分だけ寝かせて」「癒やしてくれたら許してあげる」と言っては部員の布団に入ったりを繰り返していたという。なお、部員らが「3分経ちました」と言っても「あと少し」と言いながら、そのまま居続けることもあったそうで、こうした行為が1年以上前から常態化していたというから、呆れるほかない。

産経新聞によると、N監督は「部員とのコミュニケーションで、じゃれたり、消灯後の寮の見回りで部屋を開けたりすることはあった」と認めた上で、パワハラやセクハラの認識は否定している。学校側には「一部で誤解を招くような行為があった」と報告しており、それに対して学校側はN監督を口頭で注意したという。

学校側も、「担任らは(そういった報告を)聞いておらず、そうした事実は把握していない。ただ、監督から報告があったので、口頭で注意した」とコメントしており、N監督に対してはそれ以上の責任は追及せず、部員への聞き取り調査も行わないと話しているという。

一方、被害に遭った男子部員は「監督だからなかなか言えなかった」と取材に答えている。

今回のニュースを受けて、ネット上では、「気持ち悪いの一言」「女子マネージャー辛かったやろなと思ったら男子部員やった」「まさかの男子部員に対してだった」など、同性に対する行為であったことへの驚きの声があるほか、「解任してきちんとした監督を迎えて思いっきり野球をさせてあげてほしい。許せない」「これで処分がないとか頭おかしなるで」と、口頭注意で済ませた学校側の対応を非難する声が多数あがっている。

暁星国際高校と言えば、日本ハムや巨人などで活躍した小笠原道大氏など複数のプロ野球選手を輩出したことで知られている。しかし、平成3年の秋季県大会で優勝して以来、成績は低迷していた。そんなチームを立て直すために平成27年4月より招聘されたのがN監督だったようだ。

N監督は、兵庫県の野球強豪校出身で、甲子園大会への出場経験もあるという。その甲斐あってか、今年の夏には、千葉県予選でベスト16に進出。部員や学校が、「さあ、これから」と意気込んだところで発覚した事件であった。

それにしても、複数の部員及び保護者が被害を訴えているにもかかわらず、N監督に対しての処分が「口頭注意」だけというのは、いかがなものだろうか。チームを立て直してくれたことから、「このまま監督を続けてほしい」という気持ちは、わからないではない。しかし、今回の被害者はN監督が指導する部員であり、彼らあってこそのチームなのではとも思えるのである。

寮で共同生活を送るという、閉鎖的な環境や、N監督の指導実績が、被害発覚が遅れた原因と考えられる。部員たちには、このような監督からの虐待にめげることなく、甲子園出場を目指して励んでもらいたいと願うばかりだ。

(文◎朝比奈ゆう)