【豪州発】「工作員逮捕」で分かった北朝鮮〝スリーパー〟の暗躍

核開発の件や軍事問題など、北朝鮮に関する話題が連日報道されている。中でも、圧力をかけようとするアメリカとの緊迫した関係は、米側が前提条件なしでの対話に応じる用意があることを発表したものの、その後すぐに対話には核開発の中止が必要だという圧力路線に再び転向するなど、事態は二転三転。予断を許さない状況が続いている。そんな状況下で、オーストラリアから北朝鮮に関して、あるニュースが報じられ、注目を集めている。

BBCが16日に報じたところによると、オーストラリアのシドニーで経済的な活動をしていた北朝鮮エージェントの男が逮捕されたという。

逮捕されたのはチェ・チャンハン(59)。彼は30年以上前にオーストラリアに入国して帰化した、韓国系オーストラリア人だという。チェはオーストラリア国内において、北朝鮮の石炭をインドネシアやベトナムのグループ企業に売却する仲介をするなど、非合法な密輸のブローカーとして活動していた。それと同時に、弾道ミサイル技術をはじめとした専門技術を外国に売却するなど、北朝鮮の兵器プログラムにおいてもブローカーとして活動していたとされており、6件の罪で告訴されている。

現地の警察が発表したところによれば、チェが北朝鮮の高官と連絡を取り合っていた証拠が見つかっており、彼の行動によって国連やオーストラリアの北朝鮮に対する制裁の効果がなくなったという。この事件は、オーストラリアが1995年に制定した大量破壊兵器拡散防止法が初めて適用された事件だということだ。

オーストラリア連邦警察の副総監であるネイル・ゲーガンは、「これらの罪は、実に危険であると言える。我々は、今までオーストラリアの地に持ち込まれたいかなる武器、ミサイルの部品も、我々の意志で持ち込んだものではないということを明確にしておきたい。制裁を受けているいかなる者も、オーストラリアに秘密裏に入国させない」と、この件に対して声明を発表している。

この事件について、ネット上の外国人の間では「北朝鮮は韓国と関係のある国なら大体スパイを送っているし、驚きはない」という意見や、「彼を北朝鮮に送り返すのが最善な処罰だ」「北朝鮮に経済があるのか?」と皮肉る声、「移民に完全な市民権を発行するのをやめるべきだ」というナショナリズムに傾倒した声など、様々な意見が渦巻いている。

一説によれば、日本にもこうした北朝鮮のエージェントというのは一定数入っていると言われている。もし有事を迎えた際、そういたエージェントが日本国内で何を起こすのだろうか。

「日本各地には、共和国思想に傾倒した在日北朝鮮の〝スリーパー〟(有事の際のみに活動する工作員)が数百、数千二いると想定されています。かれらが、北朝鮮の特殊部隊を招き入れ、ゲリラ攻撃を仕掛けてくるでしょう。オーストラリアの件は、決して対岸の火事ではないのです」(国際ジャーナリスト)

こうした緊迫状態が平和的に解決されること日は、まだまだ遠いのかもしれない。

(文◎コリス東条)