【想定外】群馬・草津白根山が噴火し自衛隊員1人死亡、11人が怪我

今月23日、群馬県北西部にある草津白根山が噴火し、それにともなう噴石によって近くのスキー場で訓練していた陸上自衛隊員1人が死亡、ほかの隊員とスキー客を合わせて11人が怪我を負う大惨事となった。

気象庁の発表によると、同日午前10時頃に草津白根山で地盤の変動を伴う振幅の大きな火山性微動を観測。草津白根山の本白根山の鏡池付近の火口から1キロ以上離れた場所まで噴石が飛んだことが確認されたという。

この飛来した噴火の噴石が、近くの草津国際スキー場で訓練中だった自衛隊員らを直撃。これにより8人が怪我をしていたが、その中の男性隊員1人(49歳)が死亡。ほかにスキー場のゴンドラに乗っていたスキー客が噴石で割れた窓ガラスによって怪我をするなど、合計11人がケガを負ったという。

このニュースでは当初、自衛隊員が雪崩に巻き込まれて怪我をしたとされていたが、確認したところ、怪我はいずれも噴石によるものだったことが分かっている。

民放テレビ局の取材に答えていた、草津国際スキー場でスノーボードをしていた男性は、当時の様子をこう話している。

「滑っていたらボコボコ変な音がするから何だろうなって思っていたら、急に噴煙が上がって、そっこうで逃げようとしたけど逃げ切れないので。まさに御嶽山。噴石が飛んでくるので逃げるのに必死で」

「(噴石に)当たらないようにするのに精いっぱいで、背中にも当たっていますし。もう死ぬと思いました。」

男性は、噴石に当たって左腕を骨折するなどのケガをしたという。

群馬県によると噴火にともない、スキー場のロープウェーの山頂駅付近にはおよそ80人が取り残されていたものの、同日午後5時半ごろまでには全て救助を終えたとしている。

気象庁は「草津白根山の鏡池付近で噴火が発生した」として、噴火警戒レベルを「入山規制」を示すレベル3に引き上げた。また、今回の噴火は想定外の出来事であり、事前に警戒レベルを引き上げることが出来なかったとしている。

今回の噴火は、〝噴火予測の困難さ〟を浮き彫りとする結果となった。
草津白根山は平成26年6月、地殻変動などが観測されたため噴火警戒レベルを1から2に引き上げられたが、昨年6月から1に戻っていたのだ。今回は、警戒レベル1の状態での噴火であり、気象庁ですら〝予想外〟の噴火としている。
戦後最悪の火山災害となった平成26年の御嶽山噴火も、レベル1の状態で突然起きた。
日本には活火山が111あり、うち50ほどを常時監視しているが、噴火の前兆が捉えられない場合もあり、専門家にとっても予測困難なのである。

ゲレンデを訪れる際には今後、「そこが火山であるか?」という不測の事態に備えた対応も、〝火山国・日本〟では必要なのかもしれない。

(文◎朝比奈ゆう)