【ドイツ発】「ナチス親衛隊のレゴ」にクレーム殺到、発売中止に

日本においては、終戦記念日を迎えるたびに政治家による靖国参拝問題が話題となるように、日本国内のみならず周辺諸国をも巻き込んだ第二次世界大戦における負の遺産ともいうべきものは、戦後72年が過ぎた今でも、綿々と受け継がれてしまっているのが現状だ。同じように、ドイツやヨーロッパにとって、当時の政権であったナチスというものはかなりのタブーになっている。

そんなナチスに関連して、現在炎上状態となっているものがある。

BBCが13日に報じたところによると、日本でも人気のブロック状のおもちゃ「レゴ(LEGO)」シリーズで、ナチスの兵隊を模したものが通販大手のアマゾンで販売されており、これを中止させるためのキャンペーンをドイツ人のマヌエル・ヘーゲルなる人物が行っているという。BBCに送られた声明によれば、ヘーゲルはこの件について特定の法手続きなどは行わないとのことだが、「一般的に、消費者が何かしらの懸念を抱かないために必要な措置をとる」としている。

この商品は、ドイツのカスタムブリックスという会社が作っており、ヘーゲルの嘆願書によると、「このシリーズはナチスの武装親衛隊の兵士を象徴するようなものであり、それによって国粋主義が些細なものだと受け取られる」としている。これを受け、デンマークにあるレゴ本社は、このカスタムブリック社が制作している商品がレゴシリーズの価値観にはそぐわず、いかなる形であれ、この製品をスポンサードすることや支持したりすることはないと声明を発表した。カスタムブリック社は他にも、第二次世界大戦における連合国をモチーフとしたレゴシリーズの兵士や車両を販売しているという。

ドイツでは、芸術や学問の分野以外で、ナチスのシンボルである「鉤十字」や「鷲」のマークを使用することを禁じている。ヘーゲルはこのレゴシリーズについて、「歴史上もっとも非人道的な体制であったナチスを子供たちに受け入れさせようとしており、クリスマスシーズンにこうした商品が子供たちの手に渡るのを考えると背筋が凍る」と語っている。

日本においても、1999年に発売されたゲーム『ペルソナ2 罪』のストーリー後半において、ヒトラーがハーケンクロイツを掲げて師団とともに敵キャラとして登場するシーンがあり、物議を醸し海外での発売が自粛されたという例があった(のちに、リメイク版ではフューラーという名前に差し変わり、見た目もサングラスをつけたものに修正された)。

まさに被害を受けた人々と同様、当事者であるドイツにとっても、ナチスはいまだ強すぎるタブーであり続けているようだ。

(文◎コリス東条)