【ルポ】西成・覚醒剤事情最前線…ますます水面下に潜る売買の現実

外国人観光客で溢れ返るドヤ、もう覚醒剤の売買には使えない?

このように、新たな売買の方法が次々と確立されていくあいりん地区だが、売人にとって徐々に住みにくい場所へと変貌しつつあるのが実態である。

その大きな理由として、徹底した浄化作戦が行われていることが挙げられるが、さらに問題なのが、ドヤの数が減少したからとも言われている。

最盛期の1989(平成元)年頃、この地区一帯には200軒以上ものドヤが立ち並び、身元、素性の分からない人間が多く居住し、出入りもしていた。それが現在、ドヤの数は90軒以下。そのため、このようなあやしい売り子らが泊っているドヤは、噂がすぐ広まり特定されるのだ。

そして昔ながらのドヤは今も立ち並んでいるものの、その多くは生活保護者向けの「福祉アパート」という名称に変わりつつある。

ドヤの入居案内。最近は「福祉アパート」と呼ばれている

また、インバウンドにより、大阪を訪れる外国人らがドヤを利用しているという事実も見逃せない。実際、現在のドヤのロビーには外国語のポスターがたくさん貼ってあり、建物内では世界中の様々な言語が飛び交っている。

こうした事実も、覚醒剤の密売にとっては足かせとなっているのだろう。

これら内外の事情が重なり、カオスな街だったあいりん地区の浄化は進んでいる。

今では見られない光景だが、一昔前は路上に多くの売り子が立ち、客は覚醒剤を選び放題だった時期もあった。泥棒市と呼ばれる闇市では、向精神薬、睡眠薬などを中心に扱う通称「薬局通り」なども存在していた。

デリバリー方式で売買する売り子たちは、今はあいりん地区から場所を変え、近くの大国町や鶴見橋、少し離れた住之江などに拡散して取り引きしているのが現状だ。

日本一高い超高層ビル・あべのハルカスから10分圏内、大阪名物の通天閣から5分というこの地域が、観光客にとって見過ごせない場所になり、街のイメージは変わりつつある。「西成=覚醒剤」というイメージが払拭されるのも、案外もうすぐなのかもしれない。

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(文◎葉梨幸太郎)