【バーゲン狂騒】仏スーパー「ヌテラ」70%引きセールで客が暴徒化

クリスマスから正月の期間や夏休みなど、ある一定のタイミングで、あるいは何かしらのイベントと合わせて小売店などで行われる安売り、バーゲンセール。生活用品や食品などが破格で購入できるということもあって、有名店では長蛇の列、あるいは大混雑するほどの人気イベントである。しかし、こうしたものも、度が過ぎると騒動の種となるようだ。

BBCが今月25日に伝えたところによると、フランスのスーパーマーケットでとある商品の安売りが原因で暴動が起き、警察を呼ばれる事態となったという。この騒動が起きたのはフランス全土に支店を持つ大手スーパーマーケット「インテルマルシェ」で、25日にチョコレートスプレッドの一種であるヌテラを通常価格の4.5ユーロ(日本円にしておよそ610円)から、7割引の1.4ユーロ(日本円にしておよそ190円)まで値下げを実行したという。その結果、インテルマルシェの多くの店舗で、ヌテラを奪い合う人々によって暴動が起こり、店によっては警察が呼ばれる事態にまで発展することとなったという。

人気のチョコレートスプレッド「ヌテラ」

フランス中部にある同スーパーの店舗スタッフは、地元の新聞に対して、「客の間に入って仲裁しようとしたが、彼らは我々を押しのけていた」と語っている。また、別の店舗では、ヌテラは全ての在庫がものの15分でなくなり、客の一人は目を強打してあざを作る怪我を負ったという。

この安売りに参加した客は、「彼ら(セールに押しかけた客)は獣のようだった。髪の毛を引っ張る女性や、箱ごと頭の上に乗せるお婆さん、さらには手が血だらけになった人もいた」とフランスのメディアに伝えている。

ヌテラはヘーゼルナッツの風味が特徴のチョコレートスプレッドで、世界160カ国で販売され、年間36万5千トンが消費されている人気商品だ。1940年代にヘーゼルナッツの産地として有名なイタリア北西部のピエモンテで、フェレロ社の創業者であるピエトロ・フェレロ氏によって作り出された。フェレロ社はこの暴動について、「残念に思っているが、割引はインテルマルシェによって一方的に決められたものである」と声明を発表している。

こうした安売りによる騒動は、昨年8月にフィリピンにおいても勃発している。これは、現地のハンバーガーショップが通常149フィリピンペソ(日本円でおよそ320円)のハンバーガーを、先着80名限定で9割5分引の8フィリピンペソ(日本円でおよそ17円)で買えるというセールを実施したところ、同ショップには1000人以上が殺到。販売カウンターの前で客がもみくちゃになるという事案が起きたという。

賢く安く物を買うという行為は、多くの人々にとって魅力的に映るようだ。それと同時に、こうした安売りは人々を狂わせるだけの力があるということを、経営者側は認識しなければならないだろう。

(文◎コリス東条)