日本時間2023年10月6日14時40分
香港を拠点とする日本のオペラファンが制作したプッチーニの有名なオペラ「ラ・ボエーム」の映画化作品が金曜日、日本全国の劇場で公開された。
原作は1830年代のパリを舞台に、若き芸術家たちの成長を描く。 「ラ・ボエーム:ニューヨーク・ラブ・ソング」と題されたこの映画は、舞台を現在のニューヨークに変え、アジア系のオペラ歌手を主役に据えている。
この映画をプロデュースした長谷川留美子さんは「アジアにも素晴らしいオペラ歌手がいることを知ってもらいたい」と語った。
長谷川さん(65歳)は、アメリカの大手金融会社に勤めていた時にオペラに夢中になった。 退団後、2016年に香港のオペラ劇団「モア・ザン・ミュージカル」を設立した。同社は現代のライフスタイルに合わせて、通常3~4時間の人気オペラを約90分で上演する。 アジアのオペラ歌手を主役に据えることにも取り組んでいる。
長谷川氏によると、オペラはイタリア発祥のため、オペラ団体の管理者や主役を務めるオペラ歌手も白人が多い傾向にあるという。
「アジアの歌手には才能があるにもかかわらず、主役の座を与えられないという話をよく聞きます」と彼女は言う。 「彼らにもっと演奏の機会を与えることが、会社を設立するときの設立原則の一つでした。」
この映画では、物語の中心となる詩人ロドルフォと彼が恋に落ちるミミを京劇歌手が演じている。 キャストにはプエルトリコ人、アフリカ系アメリカ人、そして日本のバス歌手井上英典も含まれています。
パンデミックの影響で、長谷川さんはこの映画のプロデュースを依頼された。 公演中止でスケジュールが空いたため、彼女は才能あるオペラ歌手をこのプロジェクトに招待した。 新型コロナウイルス対策の中でも中止のリスクが低いことから、映画を通じてオペラの魅力を伝えようという考えだった。 パンデミック中に米国などでヘイトクライムが増加している中、この映画では意図的にアジア人を主役に起用した。
この映画は2021年にパンデミックで閑散としたマンハッタンのチャイナタウンなどで撮影された。 長谷川監督は「この映画は、生活に苦しむ若者など、今日の状況を直接反映している」と語った。 「現代の生活をドキュメンタリーとして表現し、オペラの可能性を示すことができました。」
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