シンガポール(ロイター) – トレーダーらがオーストラリア準備銀行の政策会合の結果を待つ一方、依然として中国とパンデミック後の低迷する経済を安定させる取り組みに焦点が当てられ、火曜日のアジア株は下落した。
日本国外のアジア太平洋株のMSCIエキスパンド指数 (.MIAPJ0000PUS) は0.75%下落して511.14となり、月曜日につけた8月11日以来の高値である515.37から遠ざかった。
低迷する経済をてこ入れするための新たな政策を背景に、中国株は月曜日、1カ月超ぶりの最高値を記録した。 火曜日は中国のスーペリアCSI300指数 (.CSI300) が0.40%下落し、香港のハンセン指数 (.HSI) も0.88%下落し、若干の上昇を認めた。
火曜日の民間部門の調査によると、需要の低迷が世界第2位の経済を引き続き阻害し、景気刺激策が効果的に消費を回復させることができなかったため、8月の中国のサービス活動は8カ月で最も遅いペースで拡大したことが明らかになった。
サクソ(シンガポール)の市場ストラテジスト、チャル・チャナナ氏は「中国の財新サービス業PMIの不足が、昨日生じたセンチメントの変化の一部を相殺した」と述べた。
投資家は中国政府の政治的刺激が中国経済を安定させるのに十分であることを期待している。
チャナナ氏は「公平を期すために、中国がこれまでに講じた措置は、さらなる被害を阻止または遅らせることができる過剰規制の緩和にすぎず、被害を逆転させる可能性のある特別な景気刺激策ではない」と述べた。
「低調な高周波データと政策措置との間のせめぎ合いは今後も続くだろう。」
投資家は中国最大の民間不動産開発会社、カントリー・ガーデン(2007.HK)にも注目するだろう。 同社は土壇場での支払い延長合意で社内債務不履行を回避した数日後、火曜日に米ドル債の利払い期限を迎える。
オーストラリアのS&P/ASX200指数 (.AXJO) は、同国中央銀行の政策決定を前に0.62%下落した。 ロイターのエコノミスト調査によると、オーストラリア準備銀行は金利を据え置くと予想されている。
オーストラリアでは最近のインフレ低下と失業率の上昇を受け、ロイター調査ではエコノミスト36人中2人を除く全員が、豪準備銀行は金利先物の価格設定に合わせて公定金利を4.10%に維持すると回答した。
それにもかかわらず、エコノミストらは年末までに最終利上げが行われると大方予想している。
INGのエコノミストらはノートで「追加利上げの可能性はほぼ確実に低下したが、年末までの追加利上げの可能性を完全に排除するわけではない」と述べた。
豪ドルは0.11%安の0.645ドル。
月曜日は米国市場が休場だったため、出来高が減少した。 この地域の経済カレンダーにはデータがないが、今週中には数人のFRB当局者が講演する予定だ。
金曜日のデータによると、米国では8月に雇用の伸びが増加したが、失業率は3.8%に跳ね上がり、賃金上昇率は鈍化した。 労働市場の小さな亀裂を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏み切る可能性が高いとの見方が強まった。
CMEフェドウォッチによると、市場はFRBが今月後半に金利を据え置く確率が93%と予想しており、年内利上げが行われない確率は60%近くと推定している。
欧州中央銀行のクリスティーヌ・ラガルド総裁は、労働市場やエネルギー市場の変化、地政学的混乱が若干の物価変動を引き起こしている中、中央銀行はインフレ期待を目標に安定させる必要があると述べた。
ラガルド総裁は月曜日、ロンドンで開催されたイベントで「こうした相対的な物価変動が続く中、中央銀行にとってインフレ期待をしっかりと固定し続けることが重要だ」と述べた。
一連の弱い指標を受けて市場は現在、9月会合での利上げに傾いている。
為替市場では、競合6社に対する米ドルのドル指数が0.019%下落し、ユーロも0.03%下落して1.0791ドルとなった。
日本円は0.03%下落して1ドル=146.53円となったが、依然として昨年の日本当局の介入につながる水準にある。
コモディティーでは、米国産原油が0.41%上昇して1バレル=85.90ドル、ブレント原油は0.06%安の88.95ドルとなった。
Ankur Banerjee によるレポート。 編集:スティーブン・コーツ
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