日本の研究者グループは、脂肪肝の画像からがんリスクを予測する深層学習モデルを開発したと発表した。
東京大学が率いる研究チームは、生検から7年以内に肝臓がんを発症した46人と、そうでなかった639人から採取した脂肪肝組織のデジタル画像を使用してモデルを作成した。
AI応用プロジェクトのために、研究者らは国内9つの医療機関で生体組織検査を受けた合計2,432人からこれらの画像を収集した。
研究者らは、このモデルは82.3%の精度でがんリスクを予測できることが証明されたのに対し、手作業による生検ベースの分析では78.2%だったと述べた。
また、脂肪肝の発症にもかかわらず細胞異形成と脂肪沈着の減少をAIががんの危険因子と判断し、軽度の線維症ががんに進行する可能性が高いと予測したことも確認した。
「胃や腸の粘膜生検で収集した画像から、がんの発生を予測する深層学習モデルを作成することも可能です」とグループメンバーの立石良介・同大学大学院医学系研究科助教は語る。
研究チームの研究論文は、米国の専門医学誌「Hepatology」のオンライン版に掲載された。
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