梶本哲史著
[東京(ロイター)]日本の新藤義孝新経済大臣は木曜日、需給ギャップなど経済のデフレ脱却を可能にする明るい兆しが見えてきていると述べた。
しかし、新藤氏は冒頭の記者会見で、経済成長を妨げる持続的な低価格のサイクルであるデフレに対する勝利を宣言する前に、これらの兆候が力を集めなければならないと述べた。
新藤氏は「民需主導の成長を実現し、デフレから脱却することが重要だ」と前日の岸田文雄首相の決意を繰り返した。
デフレ脱却が金融刺激策の段階的廃止の前提条件ではないかとの質問に対し、新藤氏は金融政策についてのコメントを避けた。
新藤氏は水曜日の内閣改造で後藤茂之氏に代わって経済相に就任し、新たな経済対策の策定で中心的な役割を果たすことになる。
「大胆にやりたい」と彼は言った。
新たな政策は公的債務の負担を増大させる可能性があるが、その規模は経済規模の2倍以上で、世界第3位、先進国の中で最も重い。
新藤氏は「当初の均衡目標は経済を成長軌道に乗せることで達成できる。成長と金融改革を達成しなければならない」と述べた。
岸田首相は水曜日、来月政府に対し、燃料費やその他の生活費の高騰による痛みを軽減するための新たな経済対策をまとめ、その資金を賄うための補正予算を編成するよう指示すると述べた。
ただ、岸田氏が掲げる2026年3月年度末までに基礎的財政収支を均衡させるという目標はさらに困難になる可能性がある。
新藤氏は過去8年間党内の役職を務めてきたため、金融・財政政策に関する見解についてはほとんど知られていない。
しかし同氏は、積極的な金融緩和、柔軟な財政支出、成長戦略という「アベノミクス」レシピで瀕死の経済を立て直すと公約し、2012年末に政権を握った故安倍晋三前首相に近いとみられている。
(取材:梶本哲史、編集:ジャクリーン・ウォン、サイモン・キャメロン・ムーア)
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